九州部会

異文化経営学会 第5回九州部会研究会のご報告

2018/03/10
理事・九州部会長 小野豊和 (元東海大学)

2018年3月10日(土)東海大学熊本キャンパス「Siesta」に於いて開催。口頭報告4本と招聘講演、学生によるポスター報告3本、その後の懇親会に合計34名(一般会員15、学生17、共同通信1、講演者1)が参加。馬越恵美子会長の挨拶に始まり、以下の4人が報告。本学会の目的に沿う具体性と実践体験に基づく示唆に富む内容で活発な質疑応答が行われた。

<第1報告>「中国鋼鉄(台湾)のASEAN戦略」  江本伸哉(九州国際大学 教授)

<第2報告>「インバウンド゙における韓国人観光客の動向」  李 昭知(東海大学 特任助教)

<第3報告>「西南アジア(ネパール、スリランカ、バングラデシュ)における現地日本語学校の異文化水準・対応力」
      市川順一(折尾愛真短期大学 准教授)

<第4報告>「タイ、シンガポール、マレーシア日本人起業家研究〜異文化経営課題を超越した日本人ビジネスマン〜」
      佐脇英志(亜細亜大学 特任教授)


招聘講演は“食を通じて文化交流〜熊本発、世界13カ国約700店舗で展開する味千拉麵の挑戦”をテーマに、重光産業㈱副社長の重光悦枝氏にお願いした。創業者の父親の成功・失敗の経験を今日の事業につなげていった力強く信念に基づく生き方と語り口に参加者は心を打たれた。香港の20台青年が、香港貿易発展局経済ミッションを通じて首都東京の大企業との提携交渉が不成立、その後に訪れた熊本で「味千拉麵」と出会い今日につながった。良きパートナーとの出会いが原点にあったが、海外展開はフランチャイズ戦略で、味千ブランドの安心・安全・高品質を維持するため、重光産業から液と麵を提供、他については現地企業に任せ、それぞれの国・地域に合ったメニュー展開を許容している。「何事も行動せずに良い偶然はあり得ない」と説く副社長は、本人をモデルとしたマスコットキャラクター「ティちゃん」を思わせる。親しみやすく元気な姿から発する明解なメッセ―ジに惹きつけられ勇気をもらった。阪神淡路大震災に始まる被災地への出前ボランティアは東日本大震災、そして地元の熊本大震災でも即座に実行された。社員一体となった戦略が被災地救済の現場でも行われてきた。

全体講評は藤澤武史先生(関西学院大学)にお願いし、きめ細かく報告者に新たな研究方向のヒントを提供する示唆に富むものであった。開催校として就活に挑む学生たちにも参加させポスター報告3本を掲示し、参加者にプレゼンを行う事ができた。懇親会には講演者の重光悦枝副社長にも参加いただき終わりまで親しく懇談することができた。

九州部会は従来から国際CCO交流研究所(石橋陽理事長)、日本広報学会との合同開催とし、東京から会長夫妻、事務局長など5人、中部部会から2名、関西部会から1名、京都から1名、北九州から3名の参加を得た。またメディアからは共同通信に参加いただいた。

【学生によるポスター報告】
①「柔道選手の遺伝子情報の傾向」
   甲斐貴大, 森下雄馬, 今村和寿, 吉冨隼人, 中山仁義, 河野佑介, 上小手稔拓
   (東海大学経営学部経営学科学生) 的場英行(東海大学経営学部准教授)

②「体操競技種目とACTN3, ACE, PPARGC1A 遺伝子との関連性」
   平良匠, 落合博也, 沖一誠(東海大学経営学部経営学科学生)
   的場英行(東海大学経営学部准教授)

③「阿蘇希少植物の絶滅要因と保全活動と遺伝的保全活動」
   忰部寛明, 本部昌輝, 久谷和輝, 田畑玲於奈, 田島真, 栗下竜磨, 木下貴登
   (東海大学経営学部経営学科学生) 的場英行(東海大学経営学部准教授)



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