九州部会

異文化経営学会 九州部会 第11回研究会のご報告

2025/03/13
プログラム

◎期日:2025年3月8日(土)13:20〜17:00 懇親会(19時まで) 
◎会場:福岡大学2号館 地下会議室1

【スケジュール】 

◎開会挨拶:13:20

  九州部会長・小野豊和  (報告時間一人30分、質疑応答5分)

◎第1報告:13:30〜14:05

「九州・四国地域における放置竹林問題の現状と対策、SDGsとの関連性の考察」
*報告者:薄上二郎(青山学院大学)

◎第2報告:14:05〜14:40

「今後の大学としての重要性に関する考察〜意思決定プロセスの透明性やガバナンスの在り方」
  *報告者:堤 悦子(北海商科大学)

<休  憩>

◎第3報告:14:55〜15:30

「危機管理広報とフジテレビ問題」
*報告者:江良嘉則 (㈱エイレックス)

◎記念講演:15:35〜16:35

「異文化を乗り越えた佐賀インドネシアドリームスについて」
*講師:香月良仁氏(佐賀インドネシアドリームス監督)

◎全体講評:16:35〜16:45

櫻井功男(東京国際大学)
 

◎閉会挨拶:16:45〜16:55

異文化経営学会 馬越恵美子会長(桜美林大学名誉教授)

◎懇親会:終了後19時まで

(大学内「スカイラウンジ」にて、会費4,500円)



<第11回九州部会報告>

3月8日(土)午後、第11回九州部会を福岡大学2号館地下会議室1で開催。北海道・東京・京都・福岡・熊本・長崎から対面で16名、中国上海を含めてオンラインで12名、合計28名参加した。第一報告は「九州・四国地域における放置竹林問題の現状と対策、SDGsとの関連性の考察」を薄上二郎氏(青山学院大学)が報告。市町村に対する整備不全の竹林が与える影響調査(347市町村から150の回答、インタビューによる先行事例調査)を行い、問題点の抽出だけでなく、「ふるさと納税」返礼品としての活用、過疎地域に「地域起こし」の機運を育て、かつ学生の参画意識高揚に発展しているとのこと。第二報告は「今後の大学としての重要性に関する考察〜意思決定プロセスやガバナンスの在り方」を堤悦子氏(北海商科大学)が報告。地域の大学が抱える組織不全に対する自身の体験から明治以降の教育改革、大学マネジメント、誠実義務が励行されてきたかなど不祥事事例に言及し、制度の遵守から多様性の取組みへの提言が行われた。第三報告は「危機管理広報とフジテレビ問題」を江良嘉則氏(㈱英レックス)が報告。危機管理専門家から見た報道による露出状況報告と2回にわたる記者会見の不備・不始末の背景にフジテレビの文化(トップ主導による人事を含めた社内体制等)とメディアでありながら対外報道のプロがいなかった不思議。また中居問題を人権問題として個別対応して来なかった社内雰囲気などの指摘があった。記念講演は「異文化を乗り越えた佐賀アジアドリームスについて」取締役監督の香月良仁氏。インドネシアを中心にスリランカ、フィリピン、パキスタン、カンボジア、タイ、ドイツ、ベネズエラ、日本の混成による世界でも類を見ない野球チームを率いて九州独立リーグに挑戦するまでの経緯を紹介。日米韓台湾と異なり野球で生きていくことができる社会環境でない国の若者たちに野球の楽しみを教え、その実現のため、まだプロチームが存在しない佐賀県の協力を得ながらの武雄と嬉野に拠点を置き2024年度から始動した。宗教・社会習慣の違いは食事用の鍋釜、食器に至るまで差別化が必要。英語を母国語としないでチームメンバーとのコミュニケーションは日本語が分かる人がインドネシア語に、それをクメール語になど伝言ゲームのような関係だが「WIN」の目指す共通目的に向かって動き出したという異文化を乗り越えた報告であった。全体講評を櫻井功男氏(東京国際大)にお願いし、最後に馬越恵美子会長から締めくくりの挨拶があった。地域域起こし、大学における組織不全、社会的事件への対応など身近な問題がテーマであったため議論が弾んだ。懇親会は福岡大学で一番高い16号館最上階のスカイラウンジで行い、さらなる議論と交流の機会となった。

(九州部会長: 小野豊和)


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