研究大会

異文化経営学会の研究大会の報告です。

異文化経営学会2020年度研究大会および総会
ZOOMオンライン開催

異文化経営学会 2020年度総会及び研究大会

日時:2020年11月28日(土)10時00分〜18時30分
会場:ZOOMオンライン開催
司 会:荒井将志氏(亜細亜大学国際関係学部准教授・本学会幹事)

挨 拶:10時00分〜10時05分

馬越恵美子氏(本学会会長・桜美林大学副学長/教授)

第1報告:10時05分〜10時30分

報告者:大鐘亜樹氏(東京大学大学院人文社会系研究科文化資源学研究専攻修士課程)
演 題:クラシック音楽等を対象とする文化芸術団体のマネジメント
    ―資金調達における個人支援の可能性と課題を考える
コメンテータ:池上 重輔氏 (早稲田大学商学学術院教授)

第2報告:10時30分〜11時05分

報告者:丸山幸子氏(一般社団法人グローバルウイメンズアソシエーション代表理事)
演 題:海外在住日本人ネットワークを活用したグローバル人材育成
コメンテータ:須田敏子氏(青山学院大学国際マネジメントサイエンス専攻教授)

休憩:11時05分〜11時10分

第3報告:11時10分〜11時45分

報告者:種村尚氏((元)アクサ生命保険株式会社執行役員・内部監査部門長)
演 題:グローバルに展開する欧州系保険会社の経営手法における共通点、
    およびそれらの日米保険会社との比較 -職務経験をもとに
コメンテータ:八代充史氏(慶應義塾大学商学部教授・本学会理事)

第4報告:11時45分〜12時20分

報告者:笹谷秀光氏(社会情報大学院大学客員教授)
演 題:SDGs活用による異文化経営に関する一考察
コメンテータ:小野豊和氏(元東海大学教授・本学会理事)

昼休み:12時20分〜13時20分

総 会:13時20分〜13時45分(会員のみ:会員以外はこの時間だけご退席下さい)

第5報告:13時50分〜14時25分

報告者:鄭安君氏(宇都宮大学国際学部附属多文化公共圏センター コーディネーター)
演 題:台湾における外国人介護労働者の受け入れ課題
    〜労動市場の変化による失踪問題を中心に
コメンテータ:加藤里美氏(愛知工業大学経営学部教授・本学会理事)

第6報告:14時25分〜15時00分

報告者:中川有紀子氏(立教大学大学院ビジネスデザイン研究科(特任)教授)
演 題:HUAWEI_176ヶ国グローバル展開戦略を支える人と組織のマネジメント
コメンテータ:井川紀道氏 (KUAM(株) 顧問・本学会理事)

休憩:15時00分〜15時05分

第7報告:15時05分〜15時40分

報告者:平見尚隆氏(広島大学学術・社会連携室特任教授)
演 題:日本における筆産業の存続を可能にしているマネジメントの特徴
    −メキシコ レボッソ産業とのアナロジー
コメンテータ:古川千歳氏(愛知大学経営学部准教授、事務次長・本学会理事兼任)

第8報告:15時40分〜16時15分

報告者:平林信隆氏(共栄大学国際経営学部教授)
演 題:学習者の自我の状態を考慮した性格特性の抽出とACLを用いた性格特性に適合した
    英語学習サービスの開発に関する研究
コメンテータ:長尾素子氏(拓殖大学商学部教授・本学会理事)

休憩:16時15分〜16時20分

学会賞授与式: 16時20分〜16時35分

休憩:16時35分〜16時50分

招聘講演:16時50分〜18時20分

講演者:中谷康夫氏(㈱日立物流 代表執行役社長・取締役)
演 題:「物流は新領域へ 〜日立物流がめざすLOGISTEED戦略とは〜」



異文化経営学会 2020年度研究大会報告
異文化経営学会幹事 宮本文幸

異文化経営学会 2020年度研究大会は、令和2年11 月28日(土)の10:00〜18:30にコロナ禍を踏まえZOOMにおいて開催された。参加者数は約100名であった。
当日は荒井将志氏(亜細亜大学国際関係学部准教授・本学会幹事)の司会によって進行された。
まず冒頭で本学会会長であり桜美林大学副学長・教授の馬越恵美子氏からの挨拶に続いて、午前・午後それぞれに4題、計8題の研究報告が行われた。その後、学会賞授与式が行われ、最後に招聘講演が行われた。
以下に、各研究報告の概要と学会賞および招聘講演の概要について報告する。

第1報告は「クラシック音楽等を対象とする文化芸術団体のマネジメント―資金調達における個人支援の可能性と課題を考える」と題して、大鐘亜樹氏(東京大学大学院人文社会系研究科文化資源学研究専攻修士課程)から報告があった。コメンテータは池上 重輔氏 (早稲田大学商学学術院教授)が務めた。
 チケット収入では運営が困難な文化芸術団体において重要な収入源となる個人寄付について、その意義や現状と課題および実効性ある運営に何が必要か、などについて事例調査と財務分析などで解明を試みられている。コロナ禍での事例も踏まえつつ時間分散の効用に着目するとともに、新たなカテゴリーの個人寄付に対して共感トライアングル創出の仮説などを提唱された。

第2報告は「海外在住日本人ネットワークを活用したグローバル人材育成」と題して、丸山幸子氏(一般社団法人グローバルウイメンズアソシエーション代表理事)から報告があった。コメンテータは須田敏子氏(青山学院大学国際マネジメントサイエンス専攻教授)が務めた。
 「グローバルウイメンズアソシエーション」とは、海外で頑張る日本人女性ネットワークであり、そこを媒介として海外に仕事の場を求める女性たちを支援する目的で創設された。10年に亘る活動の経緯と現状の課題および今後の展望について発表された。

第3報告は「グローバルに展開する欧州系保険会社の経営手法における共通点およびそれらの日米保険会社との比較 -職務経験をもとに」と題して、種村尚氏((元)アクサ生命保険株式会社執行役員・内部監査部門長)から報告があった。コメンテータは八代充史氏(慶應義塾大学商学部教授・本学会理事)が務められた。
 欧州保険会社の共通点は、トップダウンで方向が示され、具体策は下が検討する、変わることが生きる術で重視される。カルチャーの多様性を前提に多くの労力を投入しているなど、実務経験に基づくグローバル経営の手法について報告された。

第4報告は「SDGs活用による異文化経営に関する一考察」と題して、笹谷秀光氏(社会情報大学院大学客員教授)から報告があった。コメンテータは小野豊和氏(元東海大学教授・本学会理事)が務められた。 
企業の事例研究などを通して、CSVや三方よしの日本的経営哲学とSDGsとの融合によって、異文化経営への重要な要素が補強できる点などについて報告・提言がなされた。

第5報告は「台湾における外国人介護労働者の受け入れ課題〜労動市場の変化による失踪問題を中心に」と題して、鄭安君氏(宇都宮大学国際学部附属多文化公共圏センター コーディネーター)から報告があった。コメンテータは加藤里美氏(愛知工業大学経営学部教授・本学会理事)が務められた。
 台湾における外国人労働者の失踪者の多くが非合法で介護労働に携わっている問題について、当事者へのインタビュー調査などによってその実態を明らかにするとともに労働者・雇用主・仲介業者に関わる課題提起がなされた。

第6報告は「HUAWEI_176ヶ国グローバル展開戦略を支える人と組織のマネジメント」と題して、中川有紀子氏(立教大学大学院ビジネスデザイン研究科(特任)教授)から報告があった。コメンテータは井川紀道氏 (KUAM(株) 顧問・本学会理事)が務められた。
 現地取材などに基づいて、HUAWEIの生い立ちやグローバル人事制度などの実情を踏まえ、グローバル戦略やグローバル人事制度などの面でのベスト・プラクティスを同社が確立したことを報告。

第7報告は「日本における筆産業の存続を可能にしているマネジメントの特徴−メキシコ レボッソ産業とのアナロジー」と題して、平見尚隆氏(広島大学学術・社会連携室特任教授)から報告があった。コメンテータは古川千歳氏(愛知大学経営学部准教授、事務次長・本学会理事兼任)が務められた。
 日本の伝統産業である筆産業に対して複眼的視点からリッチな質的データと示唆に富んだデータの呈示と分析を試みている。

第8報告は「学習者の自我の状態を考慮した性格特性の抽出とACLを用いた性格特性に適合した英語学習サービスの開発に関する研究」と題して、平林信隆氏(共栄大学国際経営学部教授)から報告があった。コメンテータは長尾素子氏(拓殖大学商学部教授・本学会理事)が務められた。
 英語学習時間と通常状態では、個人の性格特性を表すビッグファイブやエコグラムが変容することなどを実証し、個人特性によって動機付けに影響を与える単語リストACLを英語学習サービスの対象者の特性に合わせて組み合わせることの有効性などを提起した。

学会賞授与式では次の2件が表彰された。
著書の部:高橋浩夫氏(白鷗大学名誉教授)単著
     「すべてはミルクから始まった―世界最大の食品・飲料会社『ネスレ』の経営」
     (同文館出版2019.9.10)
研究発表の部:韓 三澤氏((株)KR2経営研究所所長)
     「日韓の組織文化理解に関する新しい観点―日常会話を中心に」
     (2019年度第2回研究大会2019.11.24にて発表)

招聘講演は「物流は新領域へ〜日立物流がめざすLOGISTEED戦略とは〜」と題して、中谷康夫氏(㈱日立物流 代表執行役社長・取締役)から講演がなされた。
 日立物流のこれまでの詳細な変遷を、ロジスティック4.0の概念に沿って紹介いただくとともに、昨今の課題認識と現在取り組んでいるLOGISTEED戦略について解説いただいた。この戦略の3つの柱は、スマートウエアハウス、輸送デジタルプラットフォーム、デジタル事業基盤の構築であり、業種を越えた多くの企業との協働関係をつくることである。

今回の研究大会は、日本経済学会連合からの学会会合費補助受けることで有意義な大会が実現でき、研究大会の開催運営の大きな助けとなった。ここにあらためて感謝の意を表したい。
以 上

以下Word ファイルは会の報告となります。

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