アーリーステージ・リサーチ(ESR)セッション

異文化経営学会 アーリーステージ・リサーチセッション2022年度例会のご報告

2022/11/09

2022年10月20日(木)、オンライン(Zoom)にて 「アーリーステージ・リサーチセッション 2022年度例会」が開催されました。今回は本セッション第1回目となり、多くの方々のご協力ご支援を賜り、最大20名の会員にご参加頂きました。この場を借りて御礼を申し上げます。以下、本学会会員の鈴木仁里氏に所感を寄稿頂きましたので、掲載致します。

<報告と所感>

明治大学商学部/異文化経営学会幹事 鈴木仁里

 去る2022年10月20日(木)に、Zoomオンラインにて第1回「アーリーステージ・リサーチセッション」が開催され、最大約20名が参加した。本セッションは、異文化経営学会の機能部会として位置づけられ、とりわけ異文化経営に関わる分野を専攻し、今後研究者を志す(社会人院生を含む)大学院生が、より良い(学位)論文を執筆するために資するために設けられた報告の機会である。

 当日は、本セッションのチェアである高橋俊一先生の挨拶と趣旨説明にはじまり、第1報告として、イドリッソバ アイナッシュ氏 (明治大学大学院経営学研究科経営学専攻)より「日本における外国人スタートアップ支援」というテーマでの研究発表があった。本報告では、世界水準より劣る日本のスタートアップ事業数やその向上を促進させるエコシステムへの国家・公的機関による投資規模(とりわけ、外国人起業活動に対する支援や投資)の現状把握と課題導出を学術的・実務的な観点から試みられた経緯が情報豊かに示された。コメンテーターの古川裕康先生(明治大学)より、報告概要、および当研究の異文化経営研究領域における位置づけが概説され、既存研究で実績のある概念に基づいた研究フレームの構築の重要性などがコメントされ、その後の質疑応答も含め、報告者、参加者全体としての学びに繋がった。

 第2報告は工藤由佳氏 (早稲田大学商学研究科博士後期課程)による「ガストロノミーツーリズムはローカルフードシステムの持続可能性に寄与するか?」というテーマでの研究発表があった。本報告では、明確な問題意識・リサーチクエスチョンの下、詳細な先行研究レビューや関連の事例紹介などが報告され、現代の日本の食品システムの在り方について追究する事の重要性を感じる事のできる報告であった。コメンテーターの竹之内秀行先生(上智大学)より、第2報告の概要、および当研究の貢献内容が概説され、本研究の理論的基盤となり得る「構成概念」の候補や仮説構築のための作法などが紹介され、参加者全体で大きな気づきが得られた。

 全体として、報告者を含め全参加者にとって満足度の高い会となった。最後に、学会長の馬越恵美子先生より、本会への参加によって「互いを尊重し合い、自由な発想の下で知の交流を図り、研究の発展を目指す」という学会の原点を確認することができ、この大きな可能性を秘めた本会を今後も多くの会員の皆様とともに創っていきたい、とのコメントがあり、閉会した。本会が、本学会のさらなる活性化に貢献する機能部会の1つとなる事を期待したい。


---記---

日時:2022年10月20日(木) 18時〜20時10分(Zoomは17:45頃オープン)
場所:オンライン(Zoom)で開催

1. 開会挨拶 18:00-18:05

本学会理事・本セッションチェア 高橋 俊一(立正大学)

2. 報告1 18:05-19:00 (目安: 報告10分、コメント5分、ディスカッション40分)

・報告者:イドリッソバ アイナッシュ 氏 (明治大学大学院経営学研究科経営学専攻)
・タイトル:日本における外国人スタートアップ支援
・コメンテーター:古川 裕康 氏 (明治大学)

3. 報告1 19:10-20:05 (目安: 報告10分、コメント5分、ディスカッション40分)

・報告者:工藤 (原) 由佳 氏 (早稲田大学商学研究科博士後期課程)
・タイトル:ガストロノミーツーリズムはローカルフードシステムの持続可能性に寄与するか?
・コメンテーター:竹之内 秀行 氏 (上智大学)

4. 総括 20:05-20:10

本学会会長 馬越 恵美子 (桜美林大学)


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